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崩れ行く泉州事務所

太野社長はアトラスの運営が継続してできるかどうかということに手を焼いていた。
そこで、関東地方の仕入れに関しては、社長は馬鹿橋常務に一任した。

馬鹿橋常務はすぐさまアモイに飛び、アモイミネラル社とミーティング、今後の仕入れは基本的にアモイミネラルに回すと決定した。
その際、サナンから聞いたことだが、馬鹿橋常務はアモイミネラルからコミッションをもらう手はずを整えたと言う。

しかしながら、サナンも本社にばれないよう、コミッションをもらっていたため、馬鹿橋常務のこの件に関しては本社には報告しなかった。

また、秘密がばれるのを恐れ、馬鹿橋常務とサナンは一時的に結託し村さんを日本へ送還以来を本社に申請。その後村さんは本社へ、そして東北支部へ左遷され、営業の成績に因縁をつけられ、すぐに解雇となった。

最後に取り残された日本人正社員である私は、ジオン君と検品に明け暮れる日々が続いた。

検品が終わり、夜泉州に帰り、ジオン君と火鍋をつつくのが楽しみだった。
ジオン「さわさん、これからはサナンではなく、さわさんの言うことをききます。もともとは私はサナンの部下としてさわさんの行動を見張っていたが、私も馬鹿ではない、どうみても、あの女はおかしい、彼女は悪い人間だ。もし、私を信じられないなら、正社員として私を解雇してもかまいません」
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1995年9月
魔の日まで後残り2ヶ月



格言

騙小姐的男人是花花公子
被小姐騙的男人是花花工資

食卓離婚 3

中国人の行動原理を説明する中に『指桑罵槐(しそうばかい)』という言葉がある。

指桑罵槐(しそうばかい)とは,桑の木をさして槐(エンジュ)の木を罵る、と言う意味で、すなわち本当に罵りたい相手を直接名指して罵るのではなく、別の相手を罵ることでいわば当てこすりのように目的の相手を罵る手段である。
例えは悪いが2004年前後中国本土で反日運動が激化したが、これは日本を攻撃しているふりをして実は中国政府に対する非難や不満を表明していた、と言う解釈の際にこの言葉がよく用いられた。
(ウィキより引用)


今回は、ルインに対しての攻撃である。
しかし、ルインにはこう説明したのである。
「お手伝いが食事の仕度を手抜きしてしょうがない、これは給料を手渡す人間のいうことを聞いてしまうと言う心理作用なのだ、とにかく、あのお手伝いは給料を直接手渡す人の言うことしか聞かない。
私の指示には従わなし、なにもしてくれない、ああ、困ったものだあのお手伝いは・・・・・」

解説
お手伝いが悪いと言いつつも、トラブルの核はルインである。
ルインがスイッチを入れるか、給料手渡しの係りを私にするか、を暗に迫っている。


ストレートに言っても言い訳ばかりで余計に腹が立つ、そこで無血の抗議、すなわち「独りご飯の計」を実行しているのだ。中国人相手には、日本刀一本では勝てない。
感じ悪いかもしれないが、相手が七変化なのだから、こちらもそう対応するだけだ。
戦わずして勝利を得るしかない。
ちなみにこちらは怒った態度は示さず、自分の食べたい物を淡々と用意してしまうだけなのだから、相手もどうにもならない。それでいて、相手はだんだん気まずくなってくる。

本日は風邪をひいているため、何も食べる気がしない。
牛乳でも飲んで寝るか。

天然ルル

ルルの宿題を手伝っていた。
私が漢字を読み上げ、それをルルが書く。

「農業」
「・・・書いたよ〜」
「協調」
「・・・書いたよ〜」
「省略」
「・・・・・・・・・・」
「省略!」
「・・・・・・・ショウってなんだっけ?」

ルイン「中国の地名でナントカ省、ナントカ省っていうでしょ、その省よ、適当にナントカ省って書いてみなさい」
ルルは安徽(アンキ)とまで書いて、硬直・・・・・・

私、思いました、中国に詳しい日本人でも「安徽省」なんて書ける人少ないんじゃないか?
やえもすると、中国人でも書けないかも。
福建省とか、広東省とか、四川省とか簡単なのいっぱいあるのに。
なのに、こんなマイナーな省、しかもよりによって一番ムズい漢字の省を選んじゃって、安徽とまで書いておいて「省」の字を忘れているなんて・・・・・・・

交際開始

ルインが席につき、再び会話が始まった。
といっても、この時どんな会話をしたのか忘れてしまった。

一つだけ覚えているのは、馬鹿な話だ。
私は中国のミンナン人と、華僑と化したミンナン人とを区別するため、こんな話をした。
「海外のミンナン人はミンナン色が濃く、文化伝統を重んじる上に、顔つきも古臭いというか南方系が濃い顔をしている、まるで右の頬にミンの字、左の頬にナンの字が刻み込まれているようだ」

ホエバ「なぬ! 右の頬にミンの字、左の頬にナンの字が刻み込まれているのか?」
リラックス「何言ってんだよ、そのくらい大陸のミンナン人とは違うと言う例えだろ」
ここで皆笑った。

この日、全員で食事をした。
何を話すでもないが、とにかく日本の文化とか自分の将来について語った。

月曜日、泉州に帰り、おばちゃんのところに挨拶に行った。

おばちゃん「おう、どうだった?」
さわ「会いましたよ」
おばちゃん「それで、どうだ、つきあえそうか?」
さわ「まずは友達ということですね」
おばちゃん「ということは、つきあうということか?」
さわ「はあ、まあ」
おばちゃん「そうか、じゃあ、教えてやる、ルインも付き合いたいといっているぞ」
さわ「まあ、友達ですから」
おばちゃん「そうは言うが、男と女、結婚前提以外につきあうというのはないぞ、よし、じゃあ相手側にもそう伝えておくか」

そして、その後、毎週土曜か日曜にはアモイに泊まることになった。
折角泊まるのだから、いろんなホテルに泊まろうと思い、ホリデーイン、魯山ホテル、鷺江賓館、プラザホテル、福聯飯店などなどに泊まってみた。
この当時は、ジンミンもマルコポーロも無かった、基本的にはマンダリンではなければ、ホリデーインがいいホテルだった。

1995年 8月
魔の日まで残り後3ヶ月

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